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最新の防爆構造はかり特集(1)

(3019号/2014年7月27日掲載)
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特集記事 製品紹介

防爆構造の規格と各社の製品紹介

日常、引火性ガスや爆発性のガスが発生し、かこまれている厳しい環境においても計量作業はおこなわれている。一瞬でも火花がでれば、大惨事につながるため、計量器各社は、どんな状況においても火花や高温を出さない「防爆構造」の計量機器や装置、システムを取り揃えている。これらは厚生労働省が定めた労働安全衛生規則第280条第1項の「防爆構造規格」をもとに、厳しい検定を合格した計量機器である。爆発事故のほとんどは安全管理の怠慢が主要因の人災である。防爆構造の計量機器は、安全で効率的な計量作業がおこなえることから関心が高まっている。

爆発と防爆

労働安全衛生法令で定める電気機械等の防爆検定業務などをおこなっている(公社)産業安全技術協会の資料によると、爆発のおそれがある場所において、電気設備などが発した火花や高熱により、爆発または火災が発生するのは、爆発性ガス(可燃性ガスまたは可燃性液体の蒸気)、あるいは燃焼性粉じん(爆発性粉じんまたは可燃性粉じん)がある場所で、酸化性成分(空気、酸素などの支燃性ガス)と適当な割合に混合(爆発限界内組成)して、これに発火源(火花や高い温度などの爆発をおこすエネルギー)が存在するときに爆発が生じる。例として次の3つの要素(@AB)が同時に存在した時に発生する。
@爆発物質=▽爆発性ガス(アセチレン、水素、エチレン等)▽可燃性粉じん(金属粉、石炭粉等)▽可燃性繊維(繊維、繊維くず)
A酸素(空気)
B点火源=▽電気火花▽温度▽静電気▽機械的衝撃、摩擦
 実際の爆発性危険場所の例として、▽危険物質を製造する工場▽危険物質を原材料としてほかの製品を製造している工場▽生産ラインのなかで、種々の目的で危険物質を使用する工場▽試作あるいは実験などで危険物質を使用する工場、実験室、研究室▽危険物質をエネルギー源に使用する設備の周辺、貯蔵システム、運搬システムなど 
 具体的には、▽ガソリン、LPGおよびCNGスタンドまたは貯蔵業(設備)▽発電所▽半導体製造業▽化学工業▽塗料製造業、塗装業▽食料品製造業▽ガス充填所▽病院(手術室など)▽印刷業▽土木業▽燃料油送管の周辺▽危険物質の運送業▽洗浄装置および作業場▽可燃性ガスや可燃性液体を燃料として使用する設備の周辺。

危険場所の分類

危険場所は、可燃性ガス・蒸気の放出・漏洩の頻度および爆発性雰囲気の存在時間によって次の3つに分類されている。
《特別危険箇所》【ゾーン0】(旧0種場所)爆発性雰囲気が、連続して存在するか、または長時間存在する場所(例:“ふた”が開放された容器内の可燃性液体の液面付近)。
《第1類危険箇所》【ゾーン1】(旧1種場所)爆発性雰囲気が、正常状態で生成することがある場所(例:通常の運転・操作による製品の取出し、ふたの開閉などによって、可燃性ガス・蒸気を放出する開口部付近。点検・修理作業のために、可燃性ガス・蒸気をしばしば放出する開口部付近。屋内または通風・換気が妨げられる場所で、可燃性ガス・蒸気が滞留する可能性のある場所)。
《第2類危険箇所》【ゾーン2】(旧2種場所)爆発性雰囲気が、正常状態で生成することはなく、たとえ生成しても短時間しか存在しない場所(例:容器類が腐食、劣化などのために破損して可燃性ガス・蒸気を漏出する可能性のある場所。誤操作によって可燃性ガス・蒸気を放出したり、異常反応などのために可燃性ガス・蒸気を漏出する可能性のある場所。第1類危険箇所の周辺または1種場所に隣接する室内で爆発性雰囲気がまれに侵入する可能性のある場所)。

防爆と防爆構造

防爆とは、一般的に爆発を防止するか、または、爆発から身体や設備を守ることをいうが、工業分野では前者のことをさし、工場や作業場所に存在する爆発性物質に点火し、爆発させないことである。防爆機器とは、工場や作業場所に存在する熱爆発性物質に点火、爆発させないように点火源を排除した電気機器のことである。
防爆機器の規格
 防爆機器は、人身の安全のため、各国、地域(欧州など)ごとに規格で要求事項(要件)が定められている。その規格への適合性が、指定された公的機関で検定、または審査を受け、認証されることが、各国の法令で定められている。
 各規格は、防爆を実現するために保護構造として、次の構造を規定し、その1つまたは2つ以上の保護構造で防爆機器を構成することとしている。

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