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日本計量新報 2007年12月16日 (2704号)

計量計測情報とそのweb上での現状から将来を垣間見る

「日本計量新報」は、2000年からウェブ(web)サイトにその全紙面が掲載されており、購読契約者であれば誰でもが何時でも何処でも閲覧できる。もっと早くからこれができていればという思いは、情報提供者と購読契約者の相互が持つ素朴な感情であるものの、計量関係者におけるインターネット環境の普及状況やインターネットインフラなどの整備状況を考慮すると、2000年が出発の時期になったのは妥当なことである。
 毎週タブロイド判8ページだてで発行される「日本計量新報」の新聞紙面は、購読者の手元に届くより一足早く日本計量新報社のwebサイト(ホームページともいう)の一つである「計量計測データバンク」にそのまま掲載される。読者は新聞の紙面で計量計測情報ニュースを読むのと同時に、必要に応じてwebサイトに掲載保存されている同じ情報を利用できるのである。週単位で発行される「日本計量新報」がこの第2704号まで丸8年分保存されると、368回分が掲載されたことになる。
 webサイトは、情報の提供の場になっていると同時に、情報の保存の場にもなっている。新旧の情報の保存の倉庫としての機能がwebサイトにはあって、ここから、人物ファイルとして「私の履歴書」に登場したさまざまな人々の記録なども、何時でも取り出すことができる。
 日本計量新報社では、「今日の計量計測情報ニュース」という毎日更新・大量情報発信のニュースサイトを運営していて、新聞の「日本計量新報」に掲載されない情報をも提供している。運営するwebサイトは「計量計測データバンク」「今日の計量計測情報ニュース」のほか、「計量計測機器産業ネット」「温度計net」「web情報総合サイト」など。「計量器いいもの通販」等の通販サイト・ブログサイトにも携わっており、非常に数多くのwebサイトを総合運営している。
 「計量計測データバンク」のトップページのアクセス数は、12月13日現在77万4185件であり、運営するwebサイトのトップページのアクセス数の総数は、1500万件ほどになっている。計量計測関連のwebサイトでトップページのアクセス数が公開されているうち、高順位の精密工学会のアクセス数は64万6437件、計測自動制御学会は63万1497件、品質工学会39万5923件である。これと比較すれば、日本計量新報社が獲得しているアクセス数の多さが明確になるだろう。
 日本計量新報社が運営するwebサイトのアクセス内容は、計量法の説明など一般的な計量計測情報以上に、計量計測機器購買のための調査である。その傾向は、総合サイト「計量計測データバンク」のアクセス数77万件に対して、通販サイト「計量器いいもの通販(本店)」のアクセス数が83万0821件と上回っていることからも伺える。また、大手通販サイトのショッピングモールに出店している別店舗では、非公開であるが83万件を軽々と一桁上回るアクセス数を記録している。これらを総合すると、日本計量新報社が獲得しているアクセス数は1500万件となる。
 日本計量新報社が行っている情報事業のすべてがwebサイトに直接的に反映されており、そのデータ量の大きさは「日本計量新報」の全紙面の8年分の掲載ということに象徴されている。計量計測機器の商品掲載も1万件を超えており、さらに2万件、3万件になっていく仕組みを整備中である。その実態は、社外労働のテレワーカーの力に依存して掲載商品を増やしていくことにある。現在、実稼働は10名ほどになっているが、ゆくゆくはこれが更に100人に増える。情報の収集と整理、情報のwebサイトへの掲載(アップロード)といった一連の情報行動を身に付けた、能力の高いテレワーカーが活躍することになりそうだ。
 また、日本計量新報社ではあらゆる計量計測関係の企業、団体、個人、その他のwebサイトを、リンクの形式で紹介している。このような機能をポータル機能といい、ポータル機能を備えたwebサイトをポータルサイトという。日本計量新報社のwebサイトは、計量計測情報全般のポータルサイトである。ポータルサイトは、計量器購買欲求の旺盛な需要者を各企業等のwebサイトに直接案内する機能を備えており、その能力はきわめて高い。


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