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日本計量新報 2011年11月6日 (2892号)
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計測器メーカーとユーザーをつなぐ広告
商品の使用者・利用者をユーザーという。 ハカリやガソリン計量器、様々な計量器が売れた数に応じてユーザーがいる。
計量器は、使い捨ての商品ではなく一度買えば長く使う物である。それだけに計量器ユーザーの多くは、購買に際して複数メーカーの製品から自分の好みや条件に照らして、一番だと信じる商品を選ぶ。そして自分が使用し身近な存在である計量器に愛着を持ち、作ったメーカーへも愛着と敬意の念を持っているのが普通である。
企業がそうした不特定多数の顧客に対して、コミュニケーションを取る方法として効果的なのが広告である。広告は、商品購買に繋がる様々な情報を発信するとともに「私どもの商品を使っていただいてありがとうございます」という感謝の気持ちをユーザーに送り届けることができる。また世の中に自身の元気さを示すこともできる。
自分が使っている計量器のメーカーの広告がでていれば、「おお、私が使っている計量器のメーカーはいまも元気に活動しているんだな」「何かあったら相談もし、修理のお願いをすることができるんだ」と考える。逆に新聞などに自分が使っている製品のメーカー広告が無く、他企業ばかり載っていれば、「果たしてこのメーカーは大丈夫なのだろうか、元気なのだろうか」と不安を感じることになる。
広告の主たる目的は、商品やサービスをアピールし消費者の購買意欲を高めることにある。広告に掲載した商品の売り上げが増加するなど、販売増進に直接跳ね返る速攻効果を発揮することもあるし、その広告に載せられた製品が人を介して伝えられることもある。広告が記憶に残っていて、購買の機会に選択の一因となることもある。
より間接的・長期的な効果としては、企業が公衆と良好な関係を維持する、ということが挙げられる。自分が使っている計量器の製造メーカーや販売店が、広告をさかんに出していつでも元気でいることは、ユーザーにとっては嬉しいことであり、もう一度そのメーカーや販売店を選ぶことにつながるのである。
広告の目的や効果を皮相的に捉えるべきではない。計量器ユーザーに自分たちが元気に企業活動をしていることを伝える手段とするなど、広告を多角的に活用することは、企業とユーザー相互の利益にもつながる。
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