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新春トップインタビュー

狙った獲物は外さない 〜会社も人生も基本は同じ〜

大和製衡(株) 川西勝三社長に聞く(8)

聞き手は高松宏之編集部長

日本計量新報 2009年2月1日2759号3面掲載

経営トップ自ら姿勢示す

60歳を過ぎてどう過ごすか

−−60歳を過ぎて、馬術や音楽を再び始められたのはなぜですか。

私は社会人になってからは60歳まで趣味の世界からは離れました。

一般には60歳を過ぎれば仕事は定年を迎え、肉体の衰えとともに、人生を閉じるまで何事にも下り坂をたどるのが普通です。人生に無気力になり、定年症候群などと呼ばれたりします。よくいえば悠々自適の生活を送るようになります。

アグレッシブな人生をめざしたい

しかし、私は自分が60歳になったときに、これは大間違いだと思いました。神様がくれた人生です。それを定年などという人間が決めた枠で、生き方を決めてはいけません。私は死ぬ瞬間までアグレッシブな、狙った獲物ははずさない人生をめざしたいと強く感じたのです。

馬術で国体に出場すると宣言

そこで私は2003年、60歳の誕生日の月に、40年間離れていた乗馬クラブへ申し込みに行きました。

音楽ももう一度プロに習うことにしました。私は「馬術で国体に出場し、音楽ではライブ演奏会に出場する」と社内外に宣言したのです。

当然「それは無理」と言われました。馬術で国体に出るには兵庫県でトップになっただけではダメなのです。近畿地区で1、2名しか出場することはできません。私の宣言を聞いたほとんどの人が無理だろうと思ったのです。

しかし、私は自信がありました。先ほどお話しした目標を達成する方法は身についていたからです。

有言実行すべし

有言実行です。目標を設定するということは、外部に向かってそれを示すことですから、有言実行でなければなりません。

4年連続で国体出場

結果は、目標を達成しました。馬術は、2005年の岡山国体、2006年の兵庫国体、2007年の秋田国体、そして昨年の大分国体と、4年連続して国体に出場しました。

大分国体で3位入賞、表彰台に

参加選手中いつも最高齢で、そして出場した全部の大会で入賞しました。8位までが入賞ですが、岡山7位、兵庫5位、秋田7位、そして、2007年の大分国体では3位に入賞することができました。私以外の出場者は全員プロ選手です。大分国体での1位と2位の選手もトッププロの選手です。

 

7位、5位、7位という順位でしたので、こんなものかなという気がしないでもなかったのですが「なにくそ。死ぬまで精進だ」という気持ちで試合に臨み、3位になりました。出場中は、常に来年のことを考えています。

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